一定濃度以上の「次亜塩素酸水」が新型コロナウイルスに有効と発表されました
2020年07月16日
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、新型コロナウイルスを用いた候補物資の有効性評価結果の最終報告をとりまとめました。検証の結果、一定の濃度以上の「次亜塩素酸水」が、新型コロナウイルスの消毒に対して有効であることが確認されました。
有効と判断された「次亜塩素酸水」は以下のとおりです。
濃度確認が可能な測定器のご案内
新型コロナウイルスに有効な消毒液の大まかな分類 |
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【「次亜塩素酸水」を使ってモノのウイルス対策をする場合の注意事項】の資料にも、「次亜塩素酸水は、 次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)とは別のものです。」と書かれていますが、「次亜塩素酸水」の 他にも、消毒用アルコールの代替品として、「次亜塩素酸ナトリウム溶液」「酸性電解水」「次亜塩素酸 除菌水」などなど・・・似たような名前の消毒液が出回っています。 何がどう違うの?どれくらいの濃度で使うのが正解なの?などといった素朴な疑問について、簡単にお伝え いたします。 |
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①次亜塩素酸ナトリウム溶液(次亜塩素酸ソーダ、次亜ソー、など)
厚生労働省と経済産業省は、新型コロナウイルス感染症に関して「食器・ 手すり・ドアノブなど身近な物の消毒には、アルコールよりも熱水や塩素 系漂白剤が有効です」と案内しております。この塩素系漂白剤に含まれて いるのが、「次亜塩素酸ナトリウム」です。 ※目や肌への影響があり、取り扱いには十分注意が必要です。
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②電気分解で製造した次亜塩素酸水(電解型)(酸性電解水)
今回、新型コロナウイルスの有効性検証に使用された電解型の次亜塩素酸水は 以下のとおりです。 |
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溶液のpHが酸性のため、殺菌力が強い「次亜塩素酸(HClO)」の存在比が 大きく、「①次亜塩素酸ナトリウム溶液」よりも低濃度で使用されます。 ただし、殺菌力(反応力)が高いがゆえに、汚れがあるとすぐに次亜塩素酸が 消費されてしまうため、「汚れ(有機物:手垢、油脂等)をあらかじめ除去す ること」「対象物に対して十分な量を使用すること」を守って使用することが 大切です。
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③電気分解で製造されていない次亜塩素酸水(非電解型)(弱酸性次亜水、炭酸次亜水など)
様々な製法(2液混合、イオン交換、粉末錠剤)のものがありますが、今回、新型 コロナウイルスの有効性検証に使用された非電解型の次亜塩素酸水は、以下の5種類 です。 |
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【No.1~4の製法や、その他の製法※の次亜塩素酸水】 ・拭き掃除に用いる際の有効塩素濃度 =80ppm(80mg/L)以上 元の汚れがひどい場合 =200ppm(200mg/L)以上 ・流水でかけ流す際の有効塩素濃度 =35ppm(35mg/L)以上 【No.5 ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(粉末・錠剤)を水で希釈した次亜塩素酸水】 ・拭き掃除に用いる際の有効塩素濃度=100ppm(100mg/L)以上 |
※新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価(最終報告)(一部抜粋) 他の製法で生成されたものの効果も同等とみなせることから、本委員会では次亜塩素酸水 (電解型)と次亜塩素酸水(非電解型)を同一の判断基準で扱うこととする。一方、ジクロロ イソシアヌル酸ナトリウムについては、他の遊離型の次亜塩素酸水と性質がやや異なること から、有効性についてその他の次亜塩素酸水とは分けて判断することとする。 |
④その他の消毒液(亜塩素酸水、亜塩素酸ナトリウム溶液、過酢酸製剤、など)
今回、検証試験に使用された代替消毒候補は十分な製品の供給が可能 であり、新型コロナウイルスに 有効な可能性 があるもの、という観点で選定されました。名前に「塩素」と入っており紛らわしいで すが、「亜塩素酸水」「亜塩素酸ナトリウム溶液」などは検証されておりません。当社の簡易検査キッ トでも測定は行えませんので、ご了承ください。また、「次亜塩素酸除菌水」など、ご紹介しきれな かった消毒液は商品パッケージの表記などをご確認ください。 |
新型コロナウイルス除去の際の注意など(NITE発表)
有効とされた条件の次亜塩素酸水を適切に使用することで、新型コロナウイルスの除去が期待できます。 なお、本検証試験は物品に対する新型コロナウイルスへの消毒の有効性を検証したものであり、手指や 皮膚等の消毒に対する有効性を検証したものではありません。 利用に当たっては、安全性や適正な使用法にも十分注意を払うことが必要です。製造事業者等が提供する 安全性情報や使用上の注意等を十分に踏まえて、適切に使用することが必要です。 ご家庭で次亜塩素酸水を自作すると塩素が発生する可能性があり、危険です。 |