ガラス器具/体積計

ホールピペット スーパーグレード 15mL 5入

・一定の体積の液体を量りとるために用いられます。全量ピペットとも呼ばれます。
・目盛は通常1本のみで、目盛のある部分の管径が細いため、同容量のメスピペットより目盛の精度が高いです。
・目盛は排出体積、目盛まで液体を吸い上げ、全量を排出したときの体積を表します。出用を意味するTDが表示されています。(TD:To Deliver の略)
・目盛は20℃の水を測定したときの体積を表しています。
・JIS規格(R3505)では、高精度のクラスAと標準のクラスBが規定されています。
・当社ではJISクラスAの許容誤差の「カスタムA」とクラスAを上回る高精度の「スーパーグレード」の2種類があります。
・当社のホールピペットは液切れのよいガラス素材DUROBAX®を採用しています。

●ホールピペット使用方法1.ホールピペットの先端を液体の入った容器の底に浸け、標線より上まで口で吸い上げる。(容器内の液が少ないと空気と一緒に口に吸い込んでしまうので注意。有害な液体の場合は安全ピペッター等を使う。)2.素早くホールピペットの吸引口を人差し指で塞ぐ。(液が標線より上で止まるように)3.押さえた人差し指を緩めて液をゆっくり落下させ、メニスカスを標線に合わせる。4.容器の内壁に先端をつけ、指を離し、液を排出する。(吹き出さずに自然流下させる)5.先端に最後に残った液は、吸引口を人差し指で押さえピペット先端を受器にあてながら、ピペットの膨らんだ部分を握って内部の空気を温めて押し出す。(5mL以下の小さなものは軽く口で吹き出す)


 


●ホールピペット使用上の注意容器の液体は、吸い上げる量以上の十分な量があること。少ないと空気を巻き込み、口に吸い込んでしまい危険です。また、加熱乾燥をするとよく「目盛が狂う」と言われますが、一般的な加熱乾燥では問題は生じません。 ガラス体積計は、製造工程の中で、目盛りを打った後に500℃以上の高い温度をかけて白プリントやシルバーステンを焼き付けています。 “加熱はガラス体積計の目盛に影響を及ぼすか”について検証した 文献も発表されています。 ただし、加熱乾燥する際は、以下に注意してください。 それは熱衝撃による破損の可能性があるということがあります。洗ったばかりの体積計を加熱乾燥器の上の段に入れると、温度に よっては垂れたしずくとの温度差で破損につながる恐れがあるので、洗ったばかりの器具は下の段に入れ ることを推奨します。加熱乾燥器を使用するときは、設定温度やガラス器具の入れ方に注意してください。

仕様

品目コード 020030-15A
容量 15mL
許容誤差 ±0.02
全長 460
カラーコード
単価¥ 1,300
入数 5
価格(税別) 6,500円
備考 ※“ホールピペット スーパーグレード”は、JIS R3505クラスAの「体積許容誤差」より高精度で製作しています。
※品目コード末尾にA記号のついたものは包装単位です。入数にご注意ください。

動画

よくある質問

      • Question

      ガラス体積計には受用(入用)と出用の2種類がありますが、例えば出用のメスシリンダーは商品としてあるのでしょうか。

      • 出用のメスシリンダーはありません。受用(入用)のみです。

        ガラス体積計の規格は、1993年までは計量法に、以降はJIS R3505「ガラス製体積計」に規定されています。計量法には「メスシリンダーはその目盛線が表す体積を受用として定められているものでなければならない。」とされていました。JISには特に記載がありませんが、受用(入用)が前提と考えられます。

        なお、JISで「出用」「受用(入用)」の2種類あるものは、全量フラスコ(メスフラスコ)のみです。(ただし、当社で販売しているメスフラスコは「受用(入用)」のみです)

      • Question
      • 水溶液の密度の目安をつけるために、メスシリンダー100mLを用いて体積と質量から算出しました。数本のメスシリンダーを用いてイオン交換水の密度を算出したところ、平均0.993,最小0.991,最大0.994でした(20℃恒温水槽)。メスシリンダーの誤差は±0.5%と承知していますが、水温を考慮しても小さいと思います。密度を1.000になるように計量すると、目盛が1目盛は大きくなります。原因はどのようなことが考えられますか。
      • 初めに、水の密度は20℃の時1.000ではなく0.998です。メスシリンダー100mL、JISクラスAの場合、お問合せの通り99.5~100.5mLの誤差があり得ます。99.5mLのメスシリンダーを使用した場合の水の質量は、99.5×0.998=99.3g、100.5mLを使用した場合、100.5×0.998=100gとなります。

        また、正確に測定するためには、温度条件や天秤で測る場合に容器周りの水をきれいに拭き取るなどの注意が必要です。メスシリンダーの誤差についても、ご使用状況によっては製造時より大きくなる可能性があります。なおメスシリンダーの目盛は20℃の時の体積を表しますので、今回20℃で行われている点は問題ありません。

      • Question

      ホールピペットの扱い方について教えてください。ホールピペットの液を出したときの最後の操作について書籍、ホームページなどで調べてみると、いろいろ書かれています。どの使用方法が適正でしょうか。
      1.ピペットの先端を容器の壁にあてて、指でふさいで手であたためる
      2.軽く吹いて押し出す。
      3.自然流出したら、何もせずに先端の液はそのままにする。

      • 当社の検査方法は、基本的に1.の方法、全量の小さな5mL以下の場合は2.の方法で行っています。

        具体的には「吸入口を指頭でおさえて,球部を他の掌で握り内部の空気を暖めて残液を押し出し先端を器壁でこする※」という方法で、旧計量法にもとづく検定の際に行われていた方法です。

        ※出典:改訂 計量技術ハンドブック「工業技術院計量研究所計量技術ハンドブック編集委員会編」
        現在は計量法、JIS共に規定がありません。

      • Question

      ガラス器具を乾燥させるのに、何℃位の温度が適当ですか?

      • 室温で自然乾燥させるか、乾燥機使用の場合80℃程度でご使用ください。

      • Question

      ビュレットや自動ビュレットのガラスコックが固くて動かなくなることがありますがなぜですか?

      • アルカリ試薬によるガラス溶着が一番多い原因です。予防策としてガラスコック部にはグリース等の潤滑油をぬって使用してください。

      • Question

      ビュレットや自動ビュレットのコックだけ欲しいが購入可能ですか?

      • PTFEコックのムク栓は販売していますが、ガラスコックの場合は修理または新規ご購入となります。

      • Question

        スーパーグレードとカスタムAがありますがどのように違うのですか? 検定付はありますか?

      • スーパーグレードは許容誤差が「JISのクラスAと同等もしくはより高精度」でありカスタムAは許容誤差が「JISのクラスAと同等の精度」です。

        検定付は1993年11月以前に、製造したものを当時の計量検定所に持ち込み、検定をして決められた許容誤差のものを合格として「正」をデザインしたマークをつけていましたが、1994年計量法の改正と共に検定はなくなりました。

      • Question

      特別な容量のホールピペットや、標線を複数持つメスフラスコは作れますか?

      • ガラス体積計については、特注製作も承っております。精度や許容誤差範囲、トレーサビリティ証明書の発行については、営業までご相談ください。

      • Question
      • JCSS校正は可能ですか?
      • 可能です。JCSS校正を受け付けています。

      • Question

      ガラス体積計に文字や番号を入れることは可能ですか?

      • ガラス器具類に文字や番号を入れることをナンバリングと呼んでいます。特注にて数字やアルファベットを入れることができます。ガラス器具によって入れられる文字数の制限が変わりますので詳細はお問い合わせください。

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