加工固形食品の過酸化物価POVによる劣化度の管理

柴田科学では加工固形食品のPOVの簡易測定器から公定法の滴定分析用ガラス器具まで幅広くご用意しています。

即席めん類(めんを油脂で処理したもの)、菓子(油脂で処理した菓子で油脂分を粗脂肪として10%以上含むもの)の過酸化物価POVの分析

固形食品からの油脂の抽出

分析フロー

試料を粉砕又は細切し共栓三角フラスコに入れる

試料量は分析に必要とする油脂量から算出
※共栓三角フラスコの容量は試料量に合わせる

石油エーテル・・・試料が充分浸る量※1
注)油脂の酸価.過酸化物価測定用石油エーテル

機材対照番号:1

時々混ぜながら約2時間静置
試料(固形物)を共栓三角フラスコに残しつつ、石油エーテル層を吸引しながら脱水ろ過

吸引ろ過器に装着するろ紙には硫酸ナトリウム(無水)をのせる
機材対照番号:2~3

石油エーテル層
試料固形物

※1の1/2量の石油エーテルを加えてかき混ぜた後同じろ紙を用いて、吸引しながら脱水ろ過

ろ液を分液ロートに移す

機材対照番号:4

1/2~1/3量の水で洗浄洗浄は2回
石油エーテル層を吸引しながら脱水ろ過

吸引ろ過器に装着するろ紙には硫酸ナトリウム(無水)をのせる

機材対照番号:2~3

窒素を通じながら40℃以下、減圧下にて溶媒除去(抽出油をPOV分析用試料とする)

機材対照番号:5~7

※基準油脂分析試験法(2003年版)等 参考

抽出油の過酸化物価POVの分析(酢酸-イソオクタン法)

分析フロー

試料採取(0.1mg単位まで)

POV10以下:5g
POV50以下:5~1g

200mL共栓付三角フラスコに試料油を入れる

溶剤50mL
溶剤(酢酸:イソオクタン=3:2 vol%)

機材対照番号:1~3

静かに振り混ぜて溶解
窒素ガス約600mLでフラスコ内の空気を穏やかに置換

ガス流量計付窒素ガスを使用

窒素ガスを通しながらヨウ化カリウム溶液0.1mLを加える

二酸化炭素を含まない水を用いた飽和ヨウ化カリウム溶液
※飽和KI溶液は分析直前に調整。作り置き不可。

機材対照番号:4~5

直ちに栓をして1分連続して円を描くように振り混ぜる
水30mLを加えて栓をして5~10秒激しく振り混ぜる
0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液で滴定

測定液が微黄色を呈したらデンプン溶液0.5mLを加えて滴定を続けて、測定液の青色が消失するときを終点とする
※あらかじめ空試験を行うこと
※酢酸-イソオクタン法であることを併記すること

機材対照番号:4~6

※基準油脂分析試験法(2003年版)等 参考