理化学用ガラス
柴田科学はお客様に信頼のある品質と適正な価格で応えるため、日々改善活動を実施しています。
またガラス加工品は総合カタログなどに未掲載であっても特注加工として承ります。ぜひご相談ください。
1. はじめに
私たちが子供のころ学校の理科室にあったビーカー。そして今また見ている化学実験用ガラス器具の各種…。
たとえ直径3cm(10mL)の小さいビーカーにも1921年創業以来、今日まで約100年の歴史を歩んできたものが脈々と息づいています。
柴田科学は理化学用のガラス加工を本業としてスタートし、現在ではさまざまな分野で専門的な役割を果していますが、これからも品質にこだわりながら信頼もお届けします。
2. ガラスの材質とマークについて
当社では、ガラス製品の材質を下記のような材質マークで表記しています。
カタログ品名の末尾や、製品に材質マークを入れています。
素材グレード | 材質マーク | ブランド名 |
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ほうけい酸ガラス-1 | HARIO, DURAN®, PYREX | |
ほうけい酸ガラス-2 | DUROBAX® | |
ほうけい酸ガラス-2 | 硬質ガラス | |
ソーダ石灰ガラス | 並質ガラス |
3. ガラス器具の種類と役割
ガラス製容器 | 理化学用ガラス容器は、化学薬品類を注いだり・熱をかけたりするため、素材が特に重要です。 HARIO, DURAN®, PYREXガラス(ほうけい酸ガラス-1)は耐熱性・化学的特性に優れています。 |
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ビーカー |
液体の取り出し・運搬・混合・反応・蒸発などに用います。 口を細めたコニカルビーカー、長めのトールビーカー、普通型の3種類があります。普通型のものをグリフィンビーカーとも言います。 目盛は概略(APPROX)で体積計ほど正確ではありません。 ※引火性の溶媒などを入れた場合は、気化や引火に注意。 |
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フラスコ |
液体の受器、反応、分析・蒸留などに用いる容器です。 丸底と平底がありますが平底は圧力や熱的ひずみに弱いので、多くは受器として用います。 多口型は蒸留フラスコとして薬品注入、温度計、分留管、冷却器、撹拌機などの付設器具を同時に組み込むことができます。 注)フラスコに液を入れる場合は、その容量の半分程度(多くても2/3どまり)にします。実験に当たって使用するフラスコの容量を適正に選ぶ必要があります。 注)平底型は応力に弱いので基本的に受器以外には使用しません。逆に丸底型は机上に立てることができないので、受台を用意する必要があります。 |
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三角フラスコ |
受器や滴定分析用容器などに用います。 エルレンマイヤー・フラスコと呼ばれることもあります。 目盛は概略(APPROX)で体積計ほど正確ではありません。 注)フラスコに液を入れる場合は、その容量の半分程度(多くても2/3どまり)にします。実験に当たって使用するフラスコの容量を適正に選ぶ必要があります。 |
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枝付きフラスコ |
枝管の高さ(位置)や枝管の長さについての定めはなく、分留用に用います。 注)フラスコに液を入れる場合は、その容量の半分程度(多くても2/3どまり)にします。実験に当たって使用するフラスコの容量を適正に選ぶ必要があります。 |
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ケルダールフラスコ |
頸部(首)が長く混合効果に優れています。 また球状部の均温性も良いと言われています。 注)フラスコに液を入れる場合は、その容量の半分程度(多くても2/3どまり)にします。実験に当たって使用するフラスコの容量を適正に選ぶ必要があります。 |
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試験管 |
少量の物質を取り分けるときに使用します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シャーレ |
ペトリ皿ともいいますが、ガラス製とプラスチック製があり、試料の保存や微生物の培養に用いられます。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ロート(漏斗) |
常圧(自然)ろ過には三角ロートに濾紙を折りたたんで用います。 また減圧(吸引)ろ過にはブフナ型ロート(ヌッチェ)の目皿の上に濾紙をおき、吸引びんと組み合わせてアスピレーターや真空ポンプなどで減圧して使用します。 いずれにしてもろ過すべき沈殿物の粒径に応じて濾紙の質を選び、ろ液と同質の液(普通は蒸留水)でロートに十分密着しておきます。 ガラス製と磁製があり、目的にあったものを選びます。濾紙が使用できない薬品に対しては、それに耐えるろ材を選ぶ必要があります(ガラスろ過器など)。 |
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分液ロート(分液漏斗) |
2相を形成する液の分離に用いられ抽出操作に不可欠です。 一般には丸型とスキーブ型がありますが、混液のうち片方の液が少ない場合はスキーブ型が使い易いです。 必ずロート台や切り欠きリングなどを用います。 |
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冷却器 空気冷却器 |
沸点の高いもの(約200℃以上)に用いる冷却器です。 冷却水は使わず外気で冷やし蒸気を液化させます。 |
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リービッヒ冷却器 |
オーソドックスな冷却器で一般に傾斜状態で使用します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ウエスト冷却器 |
リービッヒ冷却器にくらべて、外套部分が細いのが特徴です。 リービッヒ冷却器と同じ使い方です。 |
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球入冷却器 (アリン冷却器) |
還流用の冷却器として垂直にたてて使用します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
蛇管冷却器 (グラハム冷却器) |
蛇管の中を蒸気が通過するうちに冷却されて液化します。 冷却水は蛇管の外側全体を覆っているので、高い冷却効果が得られます。垂直にたてて使用します。 |
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ジムロート冷却器 |
沸点の低いものに用いる冷却器です。 冷却水は蛇管の中を流れます。垂直にたてて使用します。 |
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二重管式冷却器 |
小型で冷却効率のよい冷却器です。 低沸点の溶媒精製などに用います。 |
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フリードリッヒ冷却器 |
垂直にたてて使用しますが、蒸気は斜め上から流れてきて冷却され液化します。 溶媒の精製、分解、反応などに用います。 |
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デシケーター |
固形物質の乾燥に使用します。一般的には電気定温乾燥器を用いたりしますが、物質により乾燥温度が試料に適しているかどうかを検討してから試料を器内に入れます。 デシケーターによる乾燥の場合は常温・常圧で行い、封入する乾燥剤の平衡蒸気圧に相当する含水率まで乾燥させるもので、一昼夜くらいの放置時間が必要です。◎真空デシケーターを用いると乾燥速度を大きくすることができます。 しかし急激に減圧するとデシケーター内の微粉末が舞い上がるので、ゆっくり減圧しなければいけません。 また反対に急激に常圧に戻した場合も試料や乾燥剤が飛散するので、ゆっくり常圧に戻します。 減圧にアスピレーターを用いる場合は、水の逆流で思わぬ失敗をすることがあるので、必ずバッファータンクをつけて使用します。
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ガラス体積計 ガラス体積計の特徴 |
当社のガラス体積計は製品によって素材分けがなされています。 出用製品はDUROBAX®、受用(入用)製品はほうけい酸ガラス1を用いています。
◎きわめてよい ○よい △やや劣る ×劣る |
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出用と受用(入用) |
◎出用 TD=To Deliver(管壁の液切れ重視)
ガラス素材=DUROBAX®(出用専用)を用います。 |
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◎受用(入用) TC=To Contain ガラス素材=ほうけい酸ガラス1(HARIO ,DURAN®、PYREX)を用います。 メスシリンダーなど目盛まで入れて判定する、これを受用(入用)製品といいます。 【例】受用(入用)製品 ・全量フラスコ(メスフラスコ) ・首太全量フラスコ(短型メスフラスコ) ・メスシリンダー ・有栓メスシリンダー |
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カスタムと スーパーグレード カスタムA スーパーG |
◎カスタムA製品:JIS R3505のクラスA精度です。 ◎スーパーグレード製品:JIS R3505のクラスA精度より高精度 ※両グレードの製品とも、トレーサビリティが確立しています。体積計カスタムAとスーパーG一覧
※駒込ピペットやバイオピペットはJIS規格制定はありません。 |
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トレーサビリティー |
当社のガラス体積計の実体積測定方法はJIS R3505-1994年に基づいて行っています。 JIS R3505-1994年では、衡量法及び比較法と呼ばれる2種類の測定方法が決められています。 衡量法とは「体積計に受け入れられた水又は体積計から排出された水の質量,及び温度を測定して実体積を求める」方法で、当社ではこの方法を用いて体積計の試験を行っています。 もう一つの比較法とは、「体積計に受け入れられた水又は体積計から排出された水の体積を標準ビュレット又はこれと同等の性能をもつ体積標準器によって測定する方法」です。 当社で行っている衡量法は、前述のように質量、温度の計測によって算出される組立量です。ですから、体積計については質量及び温度についてトレーサビリティを確立しています。 質量については、東京都計量検定所にてJCSS校正された分銅を社内標準器とし、測定に用いる天秤を定期的に校正しています。 温度については、(一財)日本品質保証機構にて校正された温度計を社内標準器とし、測定に用いる温度計を定期的に校正しています。 |
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体積計の種類 メスシリンダー |
JIS規格クラスA基準の「スーパーグレード」と「カスタムA」があります。 両方ともTC(受用(入用))の製品で、試薬濃度の調整などに使用します。 また本体には左右2通りの目盛が刻んであります。 同じ受用(入用)のメスフラスコに比べ、胴径が大きい分だけ精度(許容誤差)はラフになります。 |
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メスフラスコ |
無色透明と茶褐色のメスフラスコがあり、両種ともJIS規格クラスA基準の「スーパーグレード」と「カスタムA」があります。 目盛は1本の回線が入っておりTC(受用(入用))の製品です。 一定の試薬濃度を調整するときに使用します。 ①一定の試薬濃度を調整するときに使用します。 ②無色透明と茶褐色の栓は「共通すり合わせ」です。 ③SPCジョイントの栓もあります。(ただし無色透明のみです) |
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ビュレット |
下部のコック(活栓:ガラス・PTFE)を操作しながら、ビュレット内の液を排出し滴定や試薬調整、添加などに用います。 このビュレットは手軽に操作できますが、必ずビュレット用架台とビュレット用挟みが必要です。 ①「ガラスコック」・・真空グリスを塗布して使用します。 ②「PTFE製コック」・・真空グリスを嫌う場合に用います。※気密性においては「ガラスコック」に比べて、「PTFE製コック」は若干気密性に乏しく、許容範囲内の液モレは生じます。よって使用しないときは試薬を抜いておいてください。 |
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自動ビュレット |
当社の自動ビュレットは、すべて「スーパーグレード」の精度で製作しており、TD(出用)の製品です。主に滴定用として使用さています。 活栓を操作して所要の液を流出させますが、活栓には「ガラス製コック」「PTFE製コック」「平面コック」の3種類があります。 また、「無色透明ガラス」のほか、遮光目的の「茶褐色」、目盛の読み取り精度をあげる「青筋入り」の自動ビュレットを揃えています。 ①「ガラスコック」・・真空グリスを塗布して使用します。 ②「PTFE製コック」・・真空グリスを嫌う場合に用います。 ③「平面コック」・・操作性(微量排出)に優れています。※気密性においては「ガラスコック」に比べて、「PTFE製コック」と「平面コック」は若干気密性に乏しく、許容範囲内の液モレは生じます。よって使用しないときは試薬を抜いておいてください。 |
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ピペット |
一定量の液体を採取する目的でピペットがあります。 母液の中に先管を浸し、ピペットの上部から陰圧にして液を吸い上げ、ゆっくりと目盛り線まで排出して一定量に合せる。添加、調整、滴定などの目的で使用します。 |
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駒込ピペット |
比較的少量液を粗分量ほど採取し、その液をほかの容器に注入・滴下するときに便利なピペットです。 粗分量ピペットですのでTD(出用)~TC(受用(入用))の区別はありません。 また駒込ピペットはJIS R3505にありません。 通常スポイド的な方法で操作しますので、ゴム球などが必要になります。 |
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ホールピペット |
メスピペットと同様に「スーパーグレード」と「カスタムA」の2種類があり、 いずれもJIS規格クラスA基準のTD(出用)製品です。 ①ホールピペットは別名「全量ピペット」といい、目盛は1ヵ所(1本)です。 ②メスピペットと同様TD(出用)で使用する製品ですので、 ガラス素材には液切れのよいDUROBAX®を採用しています。 |
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メスピペット |
「スーパーグレード」と「カスタムA」の2種類があり、いずれもJIS規格クラスAの精度で、ガラス素材は液切れのよいDUROBAX®を採用したTD(出用)の製品です。
①先端目盛製品 ②中間目盛製品 ③大穴製品 |
4. ガラス器具の正しい洗浄方法
まず基本ですが、使用した器具は乾燥させないことがポイントです。
面倒でも直ちに水や洗剤、試料によっては溶剤などに漬け置きします。
特にタンパク質系、油脂系は乾いてしまうと厄介です。
①洗剤は中性、頑固な汚れは酸性がおすすめ
タンパク質や植物系油脂の洗浄であれば濃硫酸だけの漬け置きでも効果が得られます。
濃硫酸は複数回の使いまわしが可能です!そのため洗浄用の濃硫酸を準備しておくと便利です。
②アルカリ洗剤の注意点
一般的にアルカリでpH8以上、温度45℃以上の場合ガラスの浸食速度が大きくなります。 浸食されたガラスは全体的に白く濁り、白斑も生じ、体積計の精度低下や破損につながってしまいます。 またアルカリ洗剤で漬け置きをした場合、共栓などすり合わせ部分の劣化が促進されてしまいます。 そのため気密が取れず、液漏れの原因となります。 洗浄効力の高いアルカリ洗剤ですが、汚れの性質や程度を見極めて使用することが大切です! 長く漬け置きするとよい、ということではありません。 無駄な漬け置きに注意してください。 |
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アルカリにおける白濁及び超音波洗浄で生じた白斑現象 |
■洗浄にはシバタクリーンA(エース)をおすすめします! | |
柴田科学ではガラスはもちろんのこと、各種金属素材の実験器具の他、半導体関連など、多方面の洗浄にお使いいただける中性・無リンの洗剤、「シバタクリーンA(エース)」を取り扱っています! 無機・有機、グリス、タンパク質、血液、放射性物質等の汚れに対応した界面活性剤を主成分としています。 |
汚れが極端な場合は1日漬け置きし、その後水洗いをしてください。
汚れ程度と洗剤希釈倍率及び濃度
汚れ程度 | 希釈倍率 | 濃度 |
普通の汚れ | 50倍 | 2% |
ひどい汚れ | 20倍 | 5% |
極端な汚れ | 10倍 | 10% |
特徴
- 非PRTRのため、排水汚染の心配はありません。
- 廃液は活性汚泥により短期間に分解できます。
- 腐食性及び皮膚や衣類への影響もなく、取り扱いが容易です。
- 不燃性のため、ガス発生の心配もありません。
- すすぎ効果、消泡性および低温における洗浄効果も優れています。
- 汚れに応じて希釈でき、また繰り返し使用可能なため、大変経済的です。
シバタクリーンはどれほどの効果があるのか、実験してみました!
↓詳しくは製品情報をご覧ください。
品目コード | 含有物 | pH値 | 容器 | 内容量kg |
050810-700 | 有機酸、非イオン界面活性剤、 植物油、アルコール類、純水 |
6.5~8.5 | ポリエチレン | 2 |
050810-800 | 20 |
※2kgタイプは約2.04L、20kgタイプは約20.4L入になります。
※サンプルご希望の場合はお問い合わせください。
5. ガラスに関する用語
他社製品との名前の違い
当社のガラス関連製品は、機能は同じでも他社製品と名称が違う製品があります。
当社製品名 | 他社製品名 | |
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径違い管(径違いアダプター) | = | アブザッツ |
ブフナロート | = | ヌッチェ |
角型クランプ | = | ムッフ(クランプホルダー) |
ロート | = | 漏斗(ろうと) |
球面すり合わせ | = | ボールジョイント |
平栓(共通すり合わせ、SPC) | = | ストッパー(中空平栓) |
ケルダール | = | キルダール |
シャーレ | = | ペトリ皿 |
アスピレーター(水流ポンプ) | = | サッカー |
梨形フラスコ | = | ヘルツ型フラスコ |
リップ付試験管 | = | リム付試験管 |
遠心沈殿管 | = | 遠沈管、沈殿管 |
洗浄びん | = | 洗気びん |
バイエルびん | = | バイアルびん |
ねじ口びん | = | メジュームびん |
二口(三口・四口)フラスコ | = | 二頭(三頭・四頭)フラスコ |
吸引びん(ろ過びん) | = | ろ過フラスコ |
二重管冷却器 | = | バリテール型冷却器 |
はさみ | = | クランプ |
撹拌子 | = | スピンバー |
共通すり合わせ※ ※当社はJIS R3503と同じ標記です。 |
= | 共通摺合わせ |
専門用語
冷まし(さまし)
「徐冷」あるいは「徐冷炉」のこと。
高熱で加工されたガラスには、必ず”歪(ひずみ)”が残りますが、この歪を取り除かないと数日後に割れてしまいます。歪をとるために、徐冷炉(電気炉またはガス炉)に入れ、徐々に温度をかけ、最高560℃で約15分程度加熱し、再び徐々に温度を下げて歪をとります。
ガラスがハネる
ガラスに歪が残っていると、歪が原因で割れます。そのことを、「ガラスがハネた」と言います。
アワ(泡)
ガラスの面に気泡が入っていることを「アワ」があると言います。
これは製造工程(溶融炉から取り出すとき)に入ることがありますが、当社の品質検査(受入れ検査の合否)で、大きさや数が決められています。
ツブ(粒)
気泡と同じようにガラスの面に、小さな(砂みたいな)凸が入ることがあります。
これを「ツブ」と言ったり、少し大きい場合は「ストーン」などと言います。
ガラスの溶融時に溶解しなかった原料が付いたためです。
これも社内の品質検査(受入れ検査の合否)で基準が設けてあります。
仕上げ
ガラスの加工では製品を作っていく順序(工程)があります。
共通すり合わせの製品で、例えば冷却器の場合は最後に”すり合わせ”工程となります。これを「仕上げ」と言ったり「仕上げ工程」などと言っています。
ただしSPC製品のジョイントは別個に製作しており、最後に完成しているSPCジョイントをつなぎます。
この時SPCジョイントに火がかかって変形しないように、(共通すり合わせ製品より)少し長めにつないであります。
薄物と厚物
ビーカーや試験管、丸底・三角フラスコ(すり合わせのないもの)類を、「薄物」と呼ぶことがあります。
これらのガラス容器は「熱しやすく・冷めやすい」のが良いとされ、下記2点の特徴があります。
①熱しやすい:熱の伝わり方が早い
②冷めやすい:放熱が早い
びん類やデシケーター(俗称:厚物)などに比べて肉が薄いことも、その呼称の要因となっています。
加えてジョイントがついていない冷却器なども「薄物」と呼びます。
SPC透明ジョイントについて
SPCとはSIBATA Precise Clear Jointの略称です。SPCジョイントは平滑性に富み、真空グリースを用いないで接続できる透明テーパージョイントです。素材はほうけい酸ガラス-1を用いて、特殊加工により製作した、肉厚で、表面の仕上がりが滑らかなジョイントです。ノングリースで使用しても、気密性に優れ、しかもセメント化が少ないのが特徴です。従来のすり合わせに比べ、グリースによる汚染の心配がなく、食品・薬品・放射線化学・高純度物質の精製分留など広範囲な実験装置の組立てにご使用いただけます。
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共通すり合わせについて
“共通すり合わせ”とは、接続部が一定の規格寸法にすってあり、実験用ガラ ス装置の組立てや、組替作業をする場合に、同一記号のすり合わせであればすべて互換性を持っているすり合わせのことをいいます。当社の共通テーパーすり合 わせは、日本工業規格(JIS)にしたがって製作しています。JISは米国規格(NBS)およびISO規格の一部と合致しており、互換性を持っています。 ■テーパーと、角度5°43′ 30”の関係(JIS R 3503-1994年から抜粋) |
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■共通テーパーすり合わせについて 記号、寸法および呼び方 ・共通テーパーすり合わせの記号はとします。 ・寸法の表し方は、たとえば24/40の場合、24はすり合わせ部の大径を、40はすり合わせ部の長さを表します。 ・呼び方はTS(ティ・エス)24の40と呼びます。なお、分子(大径)と分母(長さ)の順序を取り違えて呼ぶとトラブルの原因になるので十分注意してください。 |