シンプルパック(油脂劣化度測定用) FAQ
測定原理を教えてください。
油脂が加熱劣化した際にできる遊離脂肪酸の中和反応を試薬で見ています。
測定範囲を教えてください。
何℃の油まで測定できますか?
常温~40℃程度で測定してください。
高温ですと容器から油が飛び出したり、火傷の危険性があったりするため、熱いままの油は測定できません。
AV3より高い値を測定したいのですができますか?
特注対応によりある程度の融通が利きます。別途お問い合わせください。(AV4やAV5は実績があります。)
測定精度はどれくらいですか?
シンプルパックAVは3段階の色見本でAV値の判定をする簡易チェッカーですので、測定精度の明確な数値化はできません。
半定量半定性の簡易チェッカーとお考えください。参考までに一例として公定法との相関例を掲載いたします。No. 油脂の種類 シンプルパック 公定法 1 サラダ油 0.5以下 0.13 2 サラダ油 0.5以下 0.17 3 サラダ油 0.5以下 0.17 4 サラダ油 1 0.87 5 サラダ油 1 0.88 6 大豆油 1 0.89 7 サラダ油 1 1.18 8 廃油 2 2.28 9 パーム油 2.5 2.44 10 大豆油 3 2.98
油が劣化しているはずなのに想定より色の変化が少ないのですが、どうしてですか?
油を吸い上げて中の発色剤と10秒間振り混ぜる際に、振り混ぜ方が弱いと色が変化しきらない場合があります。振り混ぜる際にノズル側を持って10秒間しっかり振り混ぜてください。
(油が熱いと火傷の原因になります。油は冷まして火傷をしないようにご注意ください。)
試験紙との違いを教えてください。
測定したい酸価に合わせて4種類(AV1、2、2.5、3)のラインナップがあり、選択性があるほか、0.5刻みでの判定が可能です。また、試験紙に比べ発色がわかりやすい製品です。試験紙では色が判別しにくい劣化して変色した油も測定が可能です。
どのような油が測定できますか?
液状であれば基本的には測定可能です。
例:サラダ油、大豆油、パーム油
油の種類によっては色別のしやすさや、水分・妨害物質等の影響が出る場合があります。
また、米油、コーン油は数値が異なります。公定法でAV3以下のものは高めに、AV5以上のものは低めに出る傾向がありますのでご注意ください。
阻害物質や測定が困難なサンプルを教えてください。
純油でないと測定できません。
また、不純物が含まれていますと、pHの変化を引き起こす可能性もあります。
濾してから測定してください。
ラードのような常温で固形の油脂の測定はできますか?
シンプルパックのAVは基本的には常温液体の植物油用の測定器ですが、湯煎等で加温して溶かしていただくと、測定できる可能性があります(ショートニング等で成功しています)。火傷防止等も考慮して、40℃程度の加温にとどめてください。
有効期限を教えてください。
製造後1年です。箱の側面およびアルミ袋に有効期限を記載しています。
アルミ袋開封後は有効期限の保証はされません。開封後はお早めにお使いください。
測定後の廃棄はどのようにするのでしょうか?
測定後は中身は紙に染み込ませて燃えるごみ、容器はプラスチックごみになります。
保管する際に注意することはありますか?
直射日光の当たる場所、高温多湿の場所を避け、アルミ袋を密閉して冷所(5~20℃推奨)で保管してください。本製品はアルコールを含むため、高温下での保管は液漏れやパックの破裂の原因となります。また、有効期限を外箱と中のアルミ袋に表示していますので、期限内にご使用ください。