環境測定機器

デジタル粉じん計 LD-5R

作業環境などに係る浮遊粒子状物質の測定には、当社のデジタル粉じん計が数多く使用されており、光散乱方式による相対濃度計として、ろ過捕集法に比べ短時間でデータが得られ、急な濃度変化も把握できるなどの利点があります。一方、得られた相対濃度は、特性上、ろ過捕集法を基準として、質量濃度変換係数を求め、質量濃度に補正する必要があります。質量濃度変換係数(K値)を入力することにより、計数値を簡単に質量濃度換算することができます。
LD-5Rは測定結果を多様な様式で表示できる光散乱方式の相対濃度計です。
●ポンプを内蔵し、吸引流量が安定しています。
●測定中の積算カウント値、瞬時濃度、濃度値の推移(トレンドグラフ)をボタン切替で液晶画面に表示できます。
●構成部品の情報を画面上で呼出してメンテナンス時期を確認できます。
●ロギング機能により簡単な操作で測定値を記録できます。
●ロギング測定にて記録した測定値を、オプションのソフト付通信ケーブルでパーソナルコンピューターに取り込めます。
※動作可能OS:Windows 10、11
●2020/6/29 品目コードの変更に伴いまして、製品の仕様も変更いたしました。主な変更点の案内についてはコチラをご参照ください。
トンネル工事向けデジタル粉じん計のご紹介

仕様

品目コード 080000-73
型式 LD-5R
測定原理 光散乱方式
測定範囲 0.001~10.000mg/m3(標準粒子に対して)
測定精度 ±10%(標準粒子に対して)
光源 レーザーダイオード
測定感度 1CPM=0.001mg/m3(標準粒子に対して)
測定モード ■タイマー測定:設定時間1分、2分、10分、60分、240分、任意設定、手動。
■ロギング測定
収録点数 : 60000点記録 周期最小:1秒 測定時間最大:9999時間59分
収録内容 : CPM値、測定開始時刻、データ数、記録周期 他
■スパンチェック:感度自動補正
■BGキャンセル:BG設定・記録・減算
出力 ■無電圧パルス出力:オープンコレクター 耐電圧12Vmax
■電圧出力:0~1000CPMに対して0~1V、0~10000CPMに対して0~1V
通信 USB専用通信ソフト(オプション)によるデータの読込および本体の設定
吸引流量 1.7L/min
表示部 カラーグラフィック液晶ディスプレイ
表示内容 ●積算カウント●測定時間●バーグラフ●瞬時値(CPM)●トレンドグラフ●現在時刻●質量濃度変換値●K値●電池残量
動作環境 温度0~40℃ 湿度5~90%rh(結露がないこと)
電源 ■単3乾電池:アルカリ乾電池×6本 使用動作時間 約10時間
■ACアダプター:AC100V 50/60Hz
寸法・質量 184(W)×68(D)×109.5(H)mm 約1.1kg(電池を含む)
付属品 ACアダプター、単3乾電池×6本、肩掛ベルト、フィルター
価格(税別) 340,000円
備考 ※LD-5Rを新規ご購入の場合、日測協較正付で承ることができます。日測協較正付をご希望の場合は『LD-5R日測協新品較正費 品目コード:080000-7219 価格¥28,000』と合わせてご注文ください。(当社で承る日測協較正は、新規ご購入時に限ります。)
※作業環境測定でお使いの場合は、日測協較正付をお勧めします。
※LD-5R型日測協較正付は、返品不可製品です。
※LD-5Rを新規ご購入の場合、教育センター較正付で承ることができます。教育センター較正付をご希望の場合は『LD-5R教育センター新品較正費 品目コード:080000-7218 価格¥28,000』と合わせてご注文ください。(当社で承る教育センター較正は、新規ご購入時に限ります。)
※LD-5R教育センター較正付は、返品不可製品です。
※通信ソフト(オプション)動作可能OS:Windows 10、11

オプション製品・スペアパーツ

ソフトケース LD-5R用
ソフト付通信ケーブル LD-5R用
高性能バックアップフィルター LD-5R用
導電性シリコーンチューブ 粒子計測用 φ8×12 10m
アナログパルスケーブル LD-5R用
ACアダプター UES36LCP1
採気口 パッキン付 LD-5R用
PM4サイクロン式分粒装置 LD-5R用
トアロンチューブ 10×14.5 10m
三脚 3段式
デジタル粉じん計 LD-5R型 日測協新品較正費
デジタル粉じん計 LD-5R型 (公財)日本建築衛生管理教育センター新品較正費
PM2.5サイクロン LD-5/5R用
吸気アダプター LD-5R/5D用

動画

よくある質問

  • デジタル粉じん計の簡易取扱説明書はこちら

    • Question

      光散乱方式とは?

    • 粉じん計と呼ばれる測定器の原理は「光散乱方式」「光吸収方式」「圧電天秤方式」など数種類の原理があります。
      このうちの「光散乱方式」の粉じん計は、高感度で扱い方も簡便で比較的小型軽量にまとめ上げることができることから、粉じん計としては多用途で 最も使用されている測定器です。
      空気中に浮遊している粉じんに光を当てると光が四方八方に散乱します。粉じんに当って光が散乱する光景は、日常生活の中でも垣間見ることができます。「早朝、カーテンの隙間から差し込まれるキラキラ光る朝日のスジ」「映画館内の映画投影機の光の道筋」「たばこの煙がまとわり付いてくっきりと浮かび上がるカウンターバーのスポットライト」などなど。これらのキラキラ光る光の道筋は全て光散乱という現象があってこそ人の目で認識できます。たばこの煙がなくなると光の筋が見えにくくなるという記憶はないでしょうか。これは光の量が減ったのではなく、たばこの煙が無くなって光の散乱量が減っために光の筋が見えにくくなったのです。(実はこの現象が光散乱方式の粉じん計の根源のようなものです。)
      この散乱光は、同一粒子系であれば再現性が良く、なおかつその粉じん濃度が倍になれば散乱光量も倍になり、さらにその反応はたいへん敏感だという特徴を持っています。この粉じん濃度と散乱光量が直線的に敏感に比例することを利用して、空気中に浮遊している粉じんの質量濃度を散乱光の強弱として測定しているのが「光散乱式」の粉じん計です。そしてこのような原理を用いていることを「光散乱方式」と表現しています。

    • Question

      粉じん計のK値(質量濃度変換係数)とは?

    • K値は、「光散乱方式」の粉じん計で求められた測定値(単位:cpm)を質量濃度(単位:mg/m3)に変換する際に使う係数です。 作業環境、室内環境等の粉じん濃度は一般的にはmg/m3という質量濃度で評価されますが、「光散乱方式」の粉じん計は、直接粉じんの質量を量っている訳ではなく、それと比例している散乱光の強弱を測ってcpmという単位で表現しています。そのため「光散乱方式」の粉じん計は相対濃度計とも呼ばれています。 ある粉じん質の散乱光量(cpm値)と、それが何mg/m3の粉じん濃度に相当するかは、同一粒子系であれば直線的に比例することが分かっていますので、測定現場で比例直線の傾きを求めれば粉じん計によって求められた測定結果をmg/m3(粉じん濃度)に置き換えることができます。この傾きがK値(質量濃度変換係数)になります。

    • Question

      「光散乱方式」の粉じん計のメリットは?

    • 「光散乱方式」の最大のメリットは、粉じん濃度,粉じんの濃度変化に極めて敏感に高感度追従反応するところで、だいたい1μg/m3レベルの微量粉じん濃度レベルからリアルタイムに反応します。 作業環境測定や室内環境における浮遊粉じん濃度は、粗大粒子を除去する分粒装置を併用したろ過捕集方法で求め、最終的にはmg/m3という単位でそれを評価することを基本としています。ろ過捕集方法は、ろ紙でろ過した空気中の粉じんの質量を電子天秤で直接秤量するという標準方法になりますが、この方法は「秤量できる適切な量の粉じんを捕集できるまで装置を運転させなければならず、その時間が長く作業効率が悪いこと」「ろ紙を秤量して計算をしないと粉じん濃度が出ないので、その場では濃度がわからないこと」「装置が比較的大きく重く、AC100V電源である場合が多いこと」などがあって、なかなか効率の良い測定ができません。 「光散乱方式」の粉じん計の高感度性能は、時間がかかるという標準方法の足りない側面を補うのに、たいへん都合が良く、さらに小型軽量にできるためにその点でも測定作業の効率化を飛躍的に改善することができます。(「光散乱方式」の粉じん計の測定値を質量濃度に変換する際に必要になるK値を現場で求めるためには、ろ過捕集方法の装置の併用が必要です。)

    • Question

      「光散乱方式」の粉じん計を使う場合は、現場で必ずK値(質量濃度換算係数)測定が必要か。

    • 必ずK値の測定が必要になるという訳ではありません。 業界内の現場の粒子系が概ね同一であろうと推測されている一部の業界では、使用条件に制約を持たせながらK値の公示をしています。公示されているK値を利用できる測定であればK値測定をすることなくそのK値を使うことができます。 また粉じん測定では、cpm単位の相対濃度での評価で充分な場合や、質量濃度で表現はするが絶対値としての精度はあまり求めないという場合が多くありますので、そのような場合もK値測定を省略する傾向があります。

    • Question

      オイルミストの測定はできますか?

    • 油による測定器内汚染、オイルミストに対する感受性の特異性、正確な質量濃度を導くことは難しいことなどの問題点がありますので、前向きなお話はなかなか出来ませんが、ある程度の制約の中で利用可能ではあります。この件につきましては別途お問い合わせください。

    • Question

      測定結果が非常に高い。
      (対象機種:LD-5R型、LD-3K2型、LD-3B型、LD-3S型、LD-3C型、LD-5D型、LD-5型)

    • SPAN CHECK(スパンチェック)の状態になっていないかどうかご確認ください。
      SPAN CHECK状態ですと、周囲の粉じん濃度が低くてもそれに関わらず数百cpmのカウントを打ちます 。
      測定時は側面の黒いつまみを引出し、回転させてMEASURE(メジャー)の位置に(BG測定の場合も黒いつまみはMEASUREの位置)合わせてください。
      MEASUREの測定状態にも関わらず高い値が出るということは、周囲の環境がそのような状況か、もしくは非常に感受性の高いエアロゾルを測定しているかのどちらかになります 。

    • Question

      作業環境測定用粉じん計はどれですか

    • 作業環境測定用粉じん計として以下のような粉じん計があります。

      デジタル粉じん計(粉塵計)LD-5R

      デジタル粉じん計(粉塵計)LD-5D

      デジタル粉じん計(粉塵計)LD-6N2

      LD-5Rは高機能モデル、LD-5Dは高濃度粉じん用、LD-6N2は個人ばく露測定用です。

    • Question

      ビル管理測定用粉じん計はどれですか

    • ビル管理測定用粉じん計として以下のような粉じん計があります。

      デジタル粉じん計 LD-5R(粉塵計)

      デジタル粉じん計 LD-3S(粉塵計)

      室内環境測定セットIES-5000R

      LD-5R型はベーシックモデル、LD-3Sは廉価版です。IES-5000Rは粉じんを含むビル管理6項目の総合測定器です。

    • Question

      併行測定を行う場合、粉じん計以外に何が必要になりますか

    • エアサンプラー、電子天秤、電子天秤用防振台、ろ紙保管用デシケーター、エアサンプラー運用に必要な部品、天秤秤量に必要な道具と環境などが必要になります。
      エアサンプラーは吸引流量調節範囲の違いにより大別してローボリウムエアサンプラーとハイボリウムエアサンプラーの2つに分けられます。また粉じん捕集の際は捕集する粉じんの粒子径が決まっている場合が多いですので、各々のサンプラーは捕集粉じんの粒子径でも区別されます。エアサンプラーの機種選定の際は「ローボリウムかハイボリウムかの選択」と共に「捕集粒子径による選択」が必要になります。
      電子天秤秤量ではμgオーダーの秤量をしますので、安定した温度や湿度、振動が無い静かな環境を必要とします。基本的には実験室のような環境が必要になるとお考えください。

    • Question

      「ずい道等の建設工事」における粉じん計K値(質量濃度変換係数)はいくつですか

    • sagyouin

      ずい道等建設工事における粉じん対策に関するガイドラインの別紙、「換気の実施等の効果を確認するための空気中の粉じん濃度、風速等の測定方法」で示されている粉じん計K値は以下の通りです。

      ずい道等の建設工事におけるK値一覧

      測定機器 質量濃度変換係数
      (mg/m3/cpm)
      LD-2 2
      P-5L、P-5L2、P-5L3 0.04
      LD-1L、LD-5D 0.02
      P-5H、P-5H2、P-5H3 0.004
      LD-1H、LD-1H2、LD-3K、
      LD-3K2、LD-5、LD-5R
      0.002

      ※上記製品は日本作業環境測定協会の型式認定製品です。(2011年10月現在)

    • Question

      「受動喫煙防止対策」における粉じん計の質量濃度変換係数(K値)はいくつですか?

    • 2020年4月1日より改正健康増進法により、受動喫煙のルールが変わりました。
      脱煙機能付き喫煙ブースの効果を確認するための測定方法の例(厚生労働省)」、および「なくそう!望まない受動喫煙」WEBサイト(厚生労働省受動喫煙対策特設サイト)の脱煙機能付き喫煙ブースの効果を確認するための測定方法により、粉じん計の質量濃度変換係数(K値)は副流煙の値を使うことになっております。

      受動喫煙防止対策におけるK値(副流煙)

      測定機器 質量濃度変換係数
      (mg/m3/cpm)
      粉じん計の
      K値入力範囲
      測定結果への
      K値の反映方法
      LD-5R 1.2×10-3 0.01~999.99 測定前にK値入力画面で1.2を入力
      LD-3K2 1.2×10-3 0.1~9.9
      LD-5 1.2×10-3 0.1~9.9

       

      過去のK値一覧
      「労働安全衛生法の一部を改正する法律に基づく職場の受動喫煙防止対策の実施について(基安発0515第1号 平成27年5月15日)」の別紙2「受動喫煙防止措置の効果を確認するための測定方法の例」で示されている粉じん計の質量濃度変換係数(K値)の概要は以下の通りです。
      なお、当時のK値は主流煙+副流煙の値でした。

      受動喫煙防止対策におけるK値(主流煙+副流煙)

      測定機器 質量濃度変換係数
      (mg/m3/cpm)
      粉じん計の
      K値入力範囲
      測定結果への
      K値の反映方法
      備考
      P-5L 12.0×10-3 機能なし 測定結果に手計算でK値をかける 平成31年3月1日をもって校正受付終了
      P-5H 1.3×10-3 機能なし 測定結果に手計算でK値をかける
      PHD-1 1.3×10-3 0.1~9.9 K値入力画面で1.3をかける
      LD-1L 8.0×10-3 機能なし 測定結果に手計算でK値をかける
      LD-1H 0.8×10-3 機能なし 測定結果に手計算でK値をかける
      LD-3K 0.53×10-3 0.1~9.9 測定前にK値入力画面で5.3を入力
      →測定結果に0.1をかける
      LD-3K2 0.52×10-3 0.1~9.9 測定前にK値入力画面で5.2を入力
      →測定結果に0.1をかける
      LD-3K2T 0.52×10-3 0.52(固定) 計算の必要なし(あらかじめK値が入されている) 受動喫煙防止対策
      貸出機器(非売品)
      LD-5 0.52×10-3 0.1~9.9 測定前にK値入力画面で5.2を入力
      →測定結果に0.1をかける
      LD-6N 0.64×10-3 0.1~99.9 測定前にK値入力画面で6.4を入力
      →測定結果に0.1をかける

      本通達の公布後に発売された以下の粉じん計について当社試験にて求めたK値(主流煙+副流煙)は下表の通りです。

      測定機器 質量濃度変換係数
      (mg/m3/cpm)
      粉じん計の
      K値入力範囲
      測定結果への
      K値の反映方法
      備考
      LD-5R 0.52×10-3 0.01~999.99 測定前にK値入力画面で0.52を入力 検出器がLD-3K2、LD-3K2T、LD-5と共通

      ※上記製品はいずれも日本作業環境測定協会の型式認定製品です。(2019年7月現在)
      受動喫煙防止対策機器の貸出しお申込みができます。
      https://www.sibata.co.jp/news/news-33021/

    • Question

      「ビル管理測定」における粉じん計K値(質量濃度変換係数)はいくつですか?

    • 下記表をご確認ください。

      粉じん計 質量濃度変換係数
      (mg/m3/cpm)
      測定セット
      LD-3S,LD-5R,LD-5,
      LD-3B/3C,
      1.3×10-3 なし
      LD-2 1.3×10-3 なし
      LD-2I 1.3×10-3 IES-4000,IES-5000
    • Question

      持ち運びのできる粉じん計の中で、連続測定の記録したデータを、本体とパソコンの両方で確認や利用できる機種はありますか

    • LD-5R、LD-5D、LD-6N2があります。
      ※LD-5Rのパソコン用ソフトウェアは、別売になります。

    • Question

      デジタル粉じん計の吸引流量は?

    • 機種によって異なります。下記表をご確認ください

      デジタル粉じん計 型式 吸引流量(L/min)
      LD-5R 1.7
      LD-3K2 3.4
      LD-3S 3.4
      LD-5D 1.5
      LD-6N2 2.0
    • Question

      デジタル粉じん計とパーティクルカウンターはどのように使い分けをすれば良いですか?

    • クリーンルームなど一般室内や野外レベルよりきれいな環境ならパーティクルカウンターで、それ以上粉じん濃度が高いビル環境や作業現場、学校などは粉じん計が適しています。

    • Question

      破損させてしまったのですが、どうすればいいですか?

    • 修理お預かり時に重機等で破損させたと疑われる全損に近い状況と判断した場合については、「修理不可」とさせていただいています。
      また、外観から確認不可である内部検出器、電子部品等が該当する場合もございます。修理部門にて機器内部が同様の状況であることが確認された場合におきましても、「修理不可」と判断させていただく場合もございますのでご了承ください。

    • Question

      水没させてしまったのですが、どうすればいいですか?

    • 修理お預かり時に明らかに水を含む液体を吸引した状況と判断した場合については、「修理不可」とさせていただいています。
      また、外観から確認不可である内部検出器、電子部品等が該当する場合もございます。修理部門にて機器内部が同様の状況であることが確認された場合におきましても、「修理不可」と判断させていただく場合もございますのでご了承ください。